「バイブコーディング」と「エージェンティックエンジニアリング」は別物だ――Simon Willisonが新プロジェクトを始動

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キュレーターコメント

「バイブコーディング」との差別化やTDDとエージェントの相性など、実務で即使える視点が詰まっている。AIを本格的に開発に組み込みたいエンジニアには必読のシリーズになりそうで、追いかける価値大だと感じ選定した。

概要

LLM界隈で最も精力的に発信し続けている開発者のひとり、Simon Willisonが**「Agentic Engineering Patterns」**という新プロジェクトを立ち上げた。345本にも及ぶai-assisted-programmingタグの記事群を土台に、「コーディングエージェントで良い成果を出すにはどうすればいいか」という問いにひとつの場所で答えることを目標とした、書籍的な連載シリーズだ。

彼が強調する概念の整理がとにかく鋭い。「バイブコーディング」はコードを一切気にせず丸投げするスタイル(主に非エンジニアが対象)であり、一方の**「エージェンティックエンジニアリング」はプロのエンジニアがエージェントを使って自分の専門性を増幅させるアプローチ**だと明確に区別する。Claude CodeやOpenAI Codexのような「コードを生成して実行までできるツール」を使い、人間がターンごとに指示しなくてもエージェント自身がテストと反復改善を行う――これが今回のテーマの核心だ。初回公開された2チャプターは「コードを書くコストはほぼゼロになった」という現実認識と、「テスト駆動開発(TDD)がエージェントの出力品質を上げる」という実践的な知見で、週1〜2本のペースで追加予定とのこと。

このプロジェクトで個人的に刺さったのは、「LLMに文章を書かせない」という彼の強い方針を堅持している点だ。コード例の補完やプルーフリーディングには使うが、記事の言葉はすべて自分のものだと宣言している。エージェントを使いこなしながらも「自分の声」を守るという姿勢は、AI活用の本質をよく示している。デザインパターン本(GoF本)が1994年に体系化したように、このエージェント時代の「パターン集」が数年後には必読書になっているかもしれない。元記事はシリーズとして成長し続けるので、今からブックマークしておくのが吉だ。